営業の熱意が届かない理由:
「迷惑メール」
になっていませんか?
渾身のプレゼンを終えた後に返ってくるのは「なるほど、よく分かりました(でも買いません)」という丁寧な、しかし絶望的な一言。なぜあなたの熱意は届かないのでしょうか?
結論:あなたの熱心な商品説明は、多くの場合、相手の受信箱に勝手に送りつけられる
「迷惑メール」
と何ら変わりません。
この記事では、相手の心の状態に完璧にシンクロし、迷惑メールを「まさに今、私が欲しかった情報です!」という宝物に変える具体的な戦術をご紹介します。
顧客の心は
「5つのステージ」
で動く
営業の失敗の多くは、
相手の「心の準備度」を完全に無視してしまうこと
にあります。人間が購入という行動に至るまでには、決まった心理的なステップがあります。
ステージ1:「無関心」
そもそも課題があることにすら気づいていない顧客
売るべきもの:「問題」
商品の話は一切せず、相手がまだ気づいていない課題やリスクを提示する
ステージ2:「関心」
問題には気づいたが、まだ自分事として捉えていない
売るべきもの:「未来」
問題が解決された理想の未来を感情豊かに語りかける
ステージ3:「欲求」
「自分もそうなりたい!」と課題解決への欲求が高まっている
売るべきもの:「比較」
ここで初めて具体的な商品スペック、比較、価格などの論理的情報を提示する
最終ステージで
「安心」
を売る
ステージ4&5:「準備・行動」
心は決まっているが、社内稟議や決裁者への説明など「社内調整」という最後のハードルを前に足踏みしている状態
NG行動
「今決めればお得です!」などと強引にクロージングをかける
正解の戦術
決断を急かさず、「部長の今一番の懸念点は何ですか?」「社長にご説明される際の資料、一緒に作りましょうか?」と相手の不安に寄り添う
新規開拓において最も繊細な対応が求められるのがこの最終局面です。ここで売るべきは「商品」でも「未来」でもなく、
「安心」
です。
社内調整という面倒な作業をあなたが一緒に背負ってあげる
伴走者の姿勢
こそが、「この人になら任せられる」という最後の信頼を生み、スムーズな受注へと繋がります。
明日の会議で実践する
「ステージ診断」
この「5つのステージ」という概念を知識として知るだけでなく、日々の活動に落とし込むことが大切です。
次の営業チームのミーティングで、今追っている新規案件のリストを広げて、担当者たちと一つ一つの案件について、こう議論してみてください:
「この〇〇社の△△部長は、今、5つのステージのどこにいるだろうか?」
「A社はまだ無関心だから、来週は業界データを持って問題提起をしよう」「B社の担当者はもう欲求ステージだから、具体的な見積もりと導入プランを提示しよう」
この
「ステージ診断」
をするだけで、明日からのチームの行動は劇的に的確で効果的なものに変わるはずです。
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